博士後期課程中間報告会

2009/4/23

4月18日に博士後期課程中間報告会が開催されました。後期課程2年に在学している院生のみなさんが、博士論文に向けた研究プランを報告する会です(※1)。

研究報告をした院生は7名。大学や高校の教員など社会人大学院生として在学している方も複数いらっしゃいます。教員は博士課程の指導を担当している佐伯教授玉木教授鈴木教授に加えて、苅宿教授高木教授山下准教授も参加しました。また前期課程ヒューマンイノベーションコースの授業で来校されていた非常勤講師の谷口智彦先生も途中までですがご参加くださいました。博士後期課程1年の院生、博士前期課程の院生も多数出席しました。

報告された研究構想は既存の研究の流れや視点を批判的に捉え直し、新たなアプローチを提案する野心的なものが多く、うまく博士論文としてまとまれば大変興味深いものになる可能性を秘めたものばかりでした。しかし野心的である分、博士論文の構想としてはまだ論理展開や研究実施計画が十分に練られていない報告も多く、教員からのコメントも厳しいものになりました。これから提出までの時間で、どこまで野心的かつ緻密な研究に仕上げていくことができるのかが勝負です。博士後期課程2年のみなさん、がんばってください。

当日報告のあった研究タイトルは以下のとおりです(カッコ内は指導教員)。

  • 臨地実習場面における「看護の共同探求者」としての看護教員の行動〜状況論的アプローチの試み(佐伯)
  • 社会文化的実践としての英語教育〜「ことばの学び」の状況論的発達(佐伯)
  • 保育実践における相互模倣の意味(佐伯)
  • 乳幼児期の他者との関係構築過程を支えるもの(佐伯)
  • 共生ケアにおける当事者同士間の相互作用についての研究(佐伯)
  • 高等学校における科学の学びの組織のイノベーションに関する研究〜地学団体研究会の活動から学ぶこと(佐伯)
  • 創造性に培う書く力の育成〜大村はまの学習の手びきとアフォーダンス(佐伯)

※1 社会情報学研究科博士後期課程は、前期課程と異なりヒューマンイノベーションコースと社会情報学コースに分かれていません。今回、中間報告会に参加した院生はこのうち、前期課程でヒューマンイノベーションコースに所属している教員が指導教員となっている院生のみです(これ以外の院生の中間報告会は前期、後期合同で1月に開催されています)。


Innovation Studioとは

2009/4/15

このブログのタイトルにもなっているInnovation Studio。これは人々の「学び」や組織の「変革」の新しい姿を探求するヒューマンイノベーションコースの教育、研究の中核となるスペースです。授業、研究会、ミーティングなどに利用されることはもちろん、普段とくにスケジュールが入っていないときは、大学院生や教員が自由に使うことのできるオープンスペースになります。

ご覧のように壁面全体がホワイトボードになっていること、テーブルやイスの配置が柔軟に変えられること、L字型のレイアウトで複数のグループがお互い完全に切り離されることなく平行してディスカッションや作業を進められること、などグループワークが活性化するアイデアがいくつも埋め込まれています。

この部屋のデザインを担当してくださったのはヒューマンイノベーションコースで「情報デザイン特論」をご担当いただいている多摩美術大学須永剛司先生です。人々の相互作用を活性化する家具の絶妙な配置、見事な色の選択が生み出すやわらかい雰囲気、デザインの専門家のすごさを感じます。

実際に授業や研究会で使ってみると、本当に議論や作業がやりやすいことがわかります。ただ使いやすいというだけではなく、より生産的、創造的にコミュニケーションが進んでいくように感じます。巨大なホワイトボード以外、派手な仕掛けは何もありませんが、このシンプルさこそが、すぐれた学習環境デザイン、コミュニケーション環境デザインの実例だと思います。

ヒューマンイノベーションコースでは、イノベーションスタジオを使ったイベントなども今後企画していきたいと考えています。その際はぜひお越しください。


新しい院生研究室

2009/4/15

4月からヒューマンイノベーションコースの院生研究室が新しく、使いやすくなりました。

大学院生の学習・研究スペース、ミーティングスペース、個別指導室、個人ロッカーなどが用意されています。

学習・研究スペース

学習・研究スペース

ミーティングスペース

個別面談室

個人ロッカー


博士前期課程中間報告会

2009/4/11

3月7日にヒューマンイノベーションコースの博士前期課程論文中間発表会が青山キャンパス8号館932教室で開催されました。報告をしたのは博士前期課程1年に在籍する大学院生のみなさんです。昨年4月にスタートした社会情報学研究科から提出される最初の修士論文(または特定課題研究)になる研究です。下のリストをみてもらえばわかりますが研究テーマはNPO、生産現場、オフィス、病院、教育現場など多岐にわたるフィールドを対象しており、様々な現場で生まれる変革や学びをターゲットにする「ヒューマンイノベーションコースらしい」面白いものばかりでした。しかしもちろん研究としてはまだまだ発展途上という感じで、出席した教員からもいろいろな角度からコメントがありました。

論文の提出は来年の1月です。4月からは、いよいよ本格的な研究のスタートになりますね。みなさん、がんばってください。

※佐伯教授(左下)、山下准教授(右上)、苅宿教授(右下)

当日報告のあった研究のタイトルは次のとおりです。

  • 市民的公共圏の生成に関する研究〜地域団体「F」をめぐって
  • 作業システム設計のためのWS-BOMデータベースの構築及びデジタル作業標準書の提案〜自動販売機会社との共同研究をケーススタディとして
  • 病院における育児指導に関する考察
  • 複数の製品ライン群を俯瞰する機能設計・製造プロセスの体系化と統合データベースの構築〜自動販売機会社との共同研究を事例として
  • 製品企画、製品設計、生産のプロセスモデリングと相互連携〜自動車会社との共同研究を事例として
  • 社会文化的アプローチから捉えた看護の実践〜媒介がひらく共同体への交渉可能性
  • 会話から対話へ〜非公式な場の対話から始まる「共に」の職場環境作りについて
  • 小学校における評価と協調学習の在り方に関する研究