何とか「力」

2006/2/8

<社会人基礎力>実行力や協調性など育成へ 経産省が対策という記事があった。実行力とか、協調性とか、そういうものが必要だというのはもっともな話だと思う。ただ、ここからの展開が怖い。


何に怯えるのかと言えば、すぐに「協調性判定テスト」とか、「実行力育成プログラム」などを開発(?)する人たちが出てくることにだ。これにE-Learningが絡んだり、「女性のための」とかいう形容詞をつけて、さらに事態は悪化する。

「・・・力」という言葉は最近とてもはやりで、特に斉藤孝さんあたりは「日本語力」、「コメント力」、「読書力」、「教え力」、「質問力」などなど、何でも「力」をつけて、プロデュースしている。この他にも、「(基礎)学力」、「応用力」などもよく教育の分野で取り上げられる。最近は「能力」ではなく、「脳力」などという言葉まで現れた。

なぜこれらがまずいのかと言えば、理由はとても簡単で、その中身自体がほとんど何も分からないからだ。もう少し詳しくいうと、その「力」が働く対象、文脈を無視して、「・・・力」と言っても、何も説明できないよ、ということだ。こういう話はもう20年近く前にケリがついた話なんだけどねぇ。残念だ。


戯れ言 ]

1件のコメント

  1. やまぎし より:

    私が個人的に、最近鬱陶しく思っているのが、「人間力」。
    およそこれほどの、無定義述語も無いと思います。何が出来れ
    ば、「人間力」なの?全く分からない。100メートルを9秒台
    で走るとか?フェルマーの最終定理を証明するプログラムを、
    LISPコード30行で書ける?「犬力」「猫力」「鳩力」はある
    わけ?
    なにかほのぼのした雰囲気の「人間力」という言葉を、定義
    なしに使って、ものが分かった気分になるというのは、中学
    生までにして欲しいと思います。でも、役人も国会議員も、
    果てはブログ主様もよくご存じの「あの教授」も好きな
    フレーズなんですよね、これ。
    今度、研究会後の飲み会で、「負けた奴が”あの教授”に”人間
    力”の定義を問いただすジャンケン」でもやりましょうか。