対話的知性の続き:リンク先

2006/3/8

対話的知性というキーワードで検索をしたところ、幸いなことに(?)自分のを入れて9件ほどのヒットにとどまった。いくつかはいわゆる人と人の対話という意味での対話と知性を組み合わせたものであり、関係はあるけど私のアイディアとは違うことが分かった。


1つぎょっとしたのは「達人のサイエンス」(日本教文社)という本の著者G. Leonardの使い方だった。この本自体は読んでいないが、ここに書いてあるように、まさに私が今やっているスキルの熟達に関係する話が出ている。うーん、やられたかと思い、もう少し読んでみると、どうも自己啓発セミナー系のにおいがとても強い。毛嫌いするわけではないが、やはり自己啓発セミナーの話と同じになってはまずいわけだ。

それでさらに読んでみると、対話的知性は7つの知性の中の一つで、他には言語とか、音楽とか、論理/数学とか・・・・。あれ、これってガードナーでしょう。だとすれば、対話的知性というのはinterpersonal intelligenceのことであり、対話的としてもいいけど、対人的ということでしょう。つまり人とうまく付き合っていく知能という意味ですね。

ということで前回オレが書いたような意味で対話的知性を使っている人はいないということになるわけだね(少なくとも日本語では)。


5 件のコメント

  1. APmonet より:

    お初にお目にかかります。大学三年の若輩者ですが、認知科学に興味があるので、コメントさせて下さい。
    僕は機械系の勉強ばかりしていますが、センサとアクチュエタによる外界との情報のループを”コミュニケーション”と表現しているのは読んだことがあります。あと「制御と認知」を外界と自分の境界でのループから、自己の中での多段なレベルでのループ(脳内のダイナミクスの事だと思いますが)に意味を広げている場合もあるみたいです。
    全く違うことなのかもしれませんが、「対話」というのと「コミュニケーション」というのが似ている気がしたので書き込ませていただきました。全く違う事でしたら無視してください。。

  2. etedu より:

     初めまして,九州大学の富田と申します。密かにダイナミカル宣言にいたく共感させて頂いた者の一人です。T.I.先生のコメントにありましたシンポの話題提供者の一人になっています。「対話的知性」ということに関して,恥ずかしながら僕は今「対話的思考力」という形で,概念化しようとしていますので,そのことを一応お知らせしたかった次第です。
    http://d.hatena.ne.jp/etedu/20050923
     これは昨年の教育心理学会での発表の時の音声とスライドを自分のブログに載せたページです。僕が目指す思考の概念化は,社会文化的アプローチと進化心理学に主に基づいたものになる予定です。恐らく研究の目的とするところは鈴木先生とは少し異なるものになるとは思いますが,未熟ながら,今後研究が形になっていく過程でいろいろご報告させて頂ければ幸いです。

  3. HS より:

    APmonetさん、情報どうもありがとうございます。特に後者の方はとてもおもしろそうですね。私もむろんさがしますが、もしよかったら具体的なものを教えて頂けますか。

    富田さん、どうもresponseありがとうございます。議論プロセスと思考プロセスは似ているというのにはおおっ思いました。またAAという言葉に込められているもの意には、対話的知性に込められているものと同じ匂いがします。

    その後に書かれている、対話的思考力の育成というのは今回の私のものとはちょっとベクトルが違うのですが、富田さんの主張についてハゲドウです。このブログを読んで頂いているのならばおわかりかと思いますが、教育の当事者である教育委員会、またその親玉であると知事や文科省などが全く対話性を欠いた人たちであり、紋切り型一発で相手を切って捨てること、そしてそういう単純きわまりない対話性に欠ける思考を子どもに押しつけようとしていること、また一部の学者がその片棒を担いでいること、こういうことに私は深い憤りを感じています。異なる意見との対話をする力を身につけることは、公共性がキーワードとなるこれからの社会において必須と思います。シンポジウム楽しみにしております。

  4. APmonet より:

    返信遅れましてすみません。
    後半のハナシは、人間の皮質の階層構造のことを抽象的に表現したものだと理解してます「脳・身体性・ロボット」という本の階層型MOSAICモデル(川人先生)のところで、僕はそのような記述を読みました。あと、理化学研究所の山口先生の講義を受けたときに、
    カントの純粋理性批判と絡めて、数学の演繹や帰納のような一方向のものではなく、モジュールに分けた演繹と帰納をいくつもつなげたもので、常にダイナミクスを持つものが「知能」ではないか、というハナシがあったんですが、これも「制御と認知」若しくは「予測と認知」のダイナミクスループの階層型の事を言っているのだと思います。
    最近流行の「考える脳 考えるコンピューター」も似たような話かと、、

  5. HS より:

    APmonetさん、詳しい情報頂きありがとうございます。川人先生のMosaicは以前聞いたことがありますが、そういう解釈が出来るとは思っていませんでした。なるほどと思います。理研の先生のものは少し調べてみます。ありがとうございました。