ハートでわかる英文法

2006/3/12

前のエントリーで「英語で言えばどうなる」ということを考えたわけだが、英語といえば衝撃的な英語の話を最近知った。実は、大西君のエントリーで「ハートで感じる英文法」というのがあって、その時点でいちおう知っていたのだが、今回再放送で6回とも見ましたがこれは「革命だ!」と叫びたくなった。


大西君のにものっているが仮定法は現実との距離感を時間にマッピングするというのは、ちょっと考えたこともない。他にもthatの使い方、there is、SVOOとか、助動詞とか、こういうのの微妙な使い方と一見思えるようなものが、ほぼ直感で分かるように説明されている。

たとえばthere isというのだが、昔英会話を習っていたときに、英語の先生が日本人の驚くべき英語の1つとしてあげていたのがこれの誤用だ。電話で「スミスさん、いらっしゃいますか?」と聞きたいとする。日本人だと「ある・いる」→「there is」ということで、

Is there Mr. Smith?

と言ったりする。これは言われた方はひどく驚くそうだ。その先生はthere isというのは「存在する」という意味で、「Mr Smithは存在するか」というのは明らかに存在している人に対していうのは変だと言っていた。

ところが「ハートで・・・」によると、there isというのは「話題になっていなかった、あるいは特定できないようなものが『ある』」という意味なんだそうで、池の中から何かをつり上げるような動作と一緒に覚えましょうと言うことになっていた。だから、

There is she in front of you.
There is Mr. Smith in front of you.
There is the boy in front of you.

などはいずれも(普通の文脈では)おかしな文になるという。つまりshe, the boy, Mr. Smithは前の文脈からそもそも特定可能な名詞であり、こういうものがつり上げるような形でまた出てくるのはおかしいということだ。ひどく納得。

もう一つ驚いたのは、
if I were you, I would ….
でなんでwereなのかという質問に、「21世紀の英語ではwasで全然問題ない」と言ってたことだ。

こういうのを聞くと、我々は本当に何を学校で習って来たのだろうかと悲しくなってくる。習ったのは20世紀だからしょうがないのか。ちなみに本が出ていて、これもまたとてもよい。theについてはだいぶ理解が進歩した気がする。


戯れ言 ]

3 件のコメント

  1. kohfuh より:

    大西泰斗さんはネイティブの感覚をイメージにするという手法で前々から本も出していますし、NHKに出てから色々な所で話題になっていますね。

    > 仮定法は現実との距離感を時間にマッピングするという

    先生もご存知の片山先生は、動詞の時制が持つ意味合いを時間把握だけでなく空間把握と関連させて説明しています。
    そこでは時制の持つ距離感の話に加え、遠近法の話も登場します。
    とくに、仮定法の説明としては、ifと時制の両方を理解させた上で両者を合わせていきます。

    それにしても、思考と表現を結び付けて考えるというのは、できそうで意外と難しいものですね。
    というわけで、機会があればまた資料をお持ちします。

  2. HS より:

    コメントありがとう。確かにそうだよね、書くときにも触れようかなと思っていたのだけど、手元に資料がなくて嘘書いてもまずいということで書きませんでした。ただ、片山先生のはロジカルにぐんぐん攻めてくるのに対して、大西先生のはなんというか、やっぱり「感じる」というようなものをベースにしてるという違いはあるよね。

  3. kohfuh より:

    確かに。
    片山先生は対立軸やキーワードを出して言語化したり、簡潔な図式で表現したり、敢えて具体的に状況を固定し過ぎないように配慮しているところもあります。
    ただ、ネイティブの直観には一定の正しさが含まれているようですから、研究材料としては無視できないですよね。