発達は進歩ではない

2006/4/2

これは前のエントリーの会の時に話したことなのだが、少しまとめる。発達の研究を聞くときに覚える違和感は、今まで冗長性についてのいろいろなエントリーで述べてきた。こうした違和感は、やはり「発達は進歩だ」という多くの研究者に分かちもたれている信念に対する違和感とも言える。


いわゆる発達ではないが、単純作業を数千回にわたって行わせた過程を分析してみると、
・一度出来ていたのに出来なくなる、
・パフォーマンスがしばらくの間劣化し、その後に突然よくなる、
・ある行為が突然消えて数百回あとにまた復活する(そしてまたたなくなる)
などのとても複雑なパターンが観察される。

これは洞察でも同じで一人の被験者の10分から20分にわたる問題解決過程を分析すると、
・進歩が全く見られないように見える時期がある
・いいことやったのに逆戻りする
・だめだと思っていると突然出来る
など、普通には進歩していかない。

発達でもことは同じで、U字型発達、N字型発達などは頻繁に見られるわけではないが、決して例外というわけではない。歩行反射、顔の認識、ジェスチャーの理解、温度の理解などいろいろな分野で報告されている。


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