コピー、倒錯、盗作

2006/6/7

洋画家の和田義彦さんが芸術選奨文部科学大臣賞を受賞した作品が、イタリア人画家のアルベルト・スギさん(スーギというのもあり)の盗作だという話がメディアをにぎわしている。6月6日づけ朝日夕刊に載ったもの、他テレビなどで放送されたものを見ると、盗作としか思えない。にもかかわらず盗作を否定する和田氏には絶句してしまう。

ただしここで述べたいのは彼への非難ではない。


普通盗作するときには、多少構図を変えるとか、万が一に備えて、いろいろと違うポイントを作るんじゃないかな(もっともオレは盗作とか何とか言う前に、絵心が全くないので、そこらへんの実際はわからないのだが)。しかし、なんであそこまで一緒にするの、というくらい似ているわけで、誰が見たって一目瞭然なんですよ。そこまでやったら誰が見たって盗作とわかってしまうではないか、にもかかわらず、和田さんはどうしてそんなことをしたのだろうか。疑問はそれだ。

可能性はいくつもありなんとも言えないが、
1.和田さんはそういうことにすら気づかない馬鹿者だ、
2.とても時間に追われていて、工夫をする暇がなかった、
3.スーギ氏はあまり有名でないので絶対ばれないと思った、
などが考えられる。

しかし他の可能性も考えてみたい。ここにスーギ氏の作品を紹介する本人のページがあるのだが、なかなかすてきだ。少なくとも、俺はけっこう好きだ。よくできているように思えるんですよ。上に述べた朝日に載っていたものもかなりいい感じなんじゃないかな。

そういういい作品というのは、細かな部分にも全体と連結する、微妙な、しかし重要な意味というのが隠されており、こういう部分を勝手に書き換えたりすると、一挙に駄作になる可能性が高い。和田氏は、そうしたことに気づき、いろいろと手を加えようとしたけど、果たせなかった、そういう可能性はないのだろうか。

まあ単なる想像に過ぎないし、むろん和田氏が行ったことが正当化されるわけではないが、そういう可能性はすてきな可能性だ。これを機会にスーギ氏の作品の展覧会が催されないだろうか。見てみたい。


戯れ言 ]

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