酔うとうまいもの

2006/10/17

友人の荷方さんの記事へのTBなんだけど、別に彼の食べたものが実は・・・という意味は全くないので始めにお断りしておく。

酒を飲んだあとというのは何も食べないで帰るときもあるのだが、時々無性にラーメンが食いたくなるときがある。こういう場合は、「食いたい」という欲求がそもそも非常に強いので大したことのないラーメンでもかなりうまいという気がしてくる。


こういう経験はかれこれ20数年前からいろいろとあるわけで、錯覚じゃないかという気も半ばしていた。しかし、もうなくなってしまったのだけれど、目黒にほとんど泣きたくなるくらいうまいラーメン屋があった(もうない)。確か夜の6時から営業しているのだそうだが、夜中になると行列とまでは行かないが、待たないと食えないというようなお店だった。そこの店主はもともと恵比寿の有名店にいた人で、非常に無口というか、愛想が悪いのだが、とにかく食ったことないと思うくらいうまかった。

ということでラーメンマニアの知り合いにすごく宣伝していたら、その人が食べにいった。それで「何がそんなにうまいわけ?」という予想外の質問が来た。けっこうラーメン好きの人なので(オレよりははるかに)、この質問はかなりたまげた。どうしてそんなことをいうのかが理解できなかった。

ただ考えてみると、確かにオレはいつでもかなり飲んだあとにそのラーメンを食べている。一方、知り合いは飲まないのでしらふで食べた。そこらへんが味の違いになっているのではないかと思う。つまり飲むと何かが体内で急速になくなる、あるいは急速に増える。そうした過少、過多に対応するような、何らかの成分がそこのラーメンには含まれていたのではないかということだ。で確かめようと思ったら、もう店主が替わっていて、以前のラーメンとはずいぶんと違うものが出され、それ以来しばらく行かなかったら、店そのものもなくなっていた。

こういうと酔って舌がバカになっていたんだという人もいるかも知れない。しかし、しらふで食うのが本当に分かるということにはならないだろうという思いもある。店をわざわざ夜の6時から開けて、明け方までやるという、そういうスタイルは明らかに飲んでいる連中を相手にしようと思っているわけで、そういう連中が一番うまいと思うように作るというのは、当たり前だ。そしてそういうラーメンが下戸やまだ飲んでないやつにはあまりうまく感じないというのも、これまた当たり前だ。ワインだってそうだろう。料理に合う、あるいはそれ以前に食べたものに合う酒というものがあるわけだ。ラーメンだってそうだというわけね。

それにしてもこのごろラーメンは厳しいよね。オレは煮干し系、魚介系のダシのラーメンがわりと好きなのだが、昔ならば感動して食べたようなラーメンが今ではもう当たり前というか、「うん、いいね」くらいになってしまう。つい最近も空海(こういう漢字を使うのかどうかよくおぼえていないけど)というお店でラーメンを食べたのだが、確かにうまい、でも普通にうまいという感じ。ぜひもう一度食べたいとは到底思えない。近くに行けばもう一度行くかもくらいになんだよね。ああ、でも、うまいんですよ、本当に。

この種のラーメンで本当に昔感動したのは、かれこれ10年くらい前になるけど横浜ニュータウンにしかなかった頃の鯨軒。これは本当にすごかった。そのあと2回いった。でも、たぶん今食べれば、「ふーーん、うまいね」くらいにしかならないような気がする。ほどほど食べている人はみんなこんな感じになっているんじゃないかな。だとするとラーメンブームもそろそろ終わりのような気もしてくる。

それにしても本当にどうでもいい話だ。もうやめる。


戯れ言 ]

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