掻い堀り(カイボリ)番組を見て考える

2017/9/6

掻い堀り(カイボリ)と読みます.これは池の水を全部抜いて,清掃したり,外来種の生き物を排除して,在来種を守るなどの目的でよく行われているようです.東京だと少し前に行われた井の頭公園での掻い堀りが有名です.

さて先週,家で遅めの昼飯を食べながら,なんとなくテレビをつけたら,掻い堀りだけで2時間番組を構成するという,奇想天外な番組が放映されていました.こんなことよく考えるなぁと笑っていたのですが,みはじめたら面白い,面白い.ものすごい大きな亀(こいつはカルガモの親を食べたりするそうです),魚(コイ,ライギョ,ガーとか)などが現れたりします.モデルガンまで出てきたりとか.自分も参加したくなりました.ちなみに番組は好評のようで「第4弾」とか宣伝していましたから,かなり人気なのでしょう.

それで掻い堀りの大事な目的な最初にも述べたように,在来種の保護,危険生物の駆除が目的ということで,外来種は見つけると駆除(運が良ければ動物園行き),在来種は外来種駆除の後に元の池に戻されます.なるほどこうやって生態系を保つのかと感心してみていました.

しかし違和感もいろいろと湧いてきました.この番組は生物進化にも変なメッセージを伝えるように思えます.純血の種というのはいるのでしょうか.人間だってネアンデルタールと交雑した言われていますしね.むろん人が管理しているものの中にはいるのかもしれませんが,それも進化の歴史から見ればごくごく最近になってのことですよね.そういう意味で,交雑は不自然という何か誤ったメッセージになっているのではとも思います.

確かに人間のせいで本来ならば同じ場所にいるはずのない生き物たちが一緒の環境で生活し,その結果絶滅,交雑が起きていることが少なくないわけです.それでその責任を取って生態系の保護というのがあるのだと思います.でもこれもおかしな気がします.上でも述べたように外来種との交雑,あるいは外来種による種の絶滅は生物進化の基本だと思います.これを人間が阻止してとなると,なんだか人間様のおかげで生きているという,およそ自然ではない姿が現れるのではないでしょうか.要するに「俺たち=人間が主役で,管理する」という,自然環境のポリスマンみたいな発想になっていないかというものです.

さらにこの番組のコノテーションには,結構まずいところもあるんじゃないかなと思い始めました.純国産は大切にされる一方で,外来種はまるで不純物,敵のような扱いを受けます.なんだかやっぱり純血がいいんだよね,みたいなメッセージに繋がったりしないのかなと思うわけです.日本には日本人だけ,それも国籍だけでなく,そもそもずっと日本人家系でないとダメみたいなやつです.なんか在特会の主張にもつながるような感じがしてきました.考えすぎなのかもしれませんが,一応書いておきます.

ひねくれているかもしれませんし,生物保護について素人ですので間違ったことを語っているかもしれませんが,そんなことを考えました.


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