リアルと現実

2013/12/17

タイトルにあるような難しい問題を言うのではないのだが、今日講義を行って、「『リアル』への接近が必ずしもリアルを保証するわけではない」というようなことを述べた.授業終了後、アメリカからの留学生から「なぜリアルという言葉を用いて、現実という言葉を用いないのか」と言われた.

あまり考えたこともなかったけど、ただリアルという言葉を用いたわけではないことに気づいた.「『現実』への接近が必ずしも現実を保証するわけではない」というのとは意味が違うわけだ.つまり日本語の語用から考えて、リアル=現実というわけではない.

現実的というのはどういうときに使うのか.

計画
 △リアルな計画
 ○現実的な計画
描写
 ○リアルな描写
 △現実的な描写
人間
 ○現実的な人間
 △リアルな人間
危険
 △リアルな危険
 ○現実的な危険

などいろいろ場合がある(こういうときはどんなサンプルをとるのだろうか).ちなみにrealisticとrealというのはともに形容詞だけど、どんな違いがあるんだろうか.


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心脳コントロール社会

2007/3/31

小森陽一さんの「心脳コントロール社会」という本を読んだ(だいぶ前に金井君(法政)に勧められて忘れていた)。

認知科学や神経科学の知見が、消費者、有権者をコントロールするために用いられているというのがその骨子だ。物事を強引に二者択一形式にする。そしてその打ちの一方に感情的な判断、直感的な好悪判断上都合のよい(あるいは悪い)イメージを貼り付ける。こうした方法は辺縁系に由来する処理に基づくのだそうで、理性的な検討を超えた強さを持ってしまうと言う。これをCM、マーケッテイング理論、小泉前首相の行った衆院選(改革を止めるなといってやったやつ)などの具体的事例を通して明らかにしていくというものだ。

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吉野やでフカヒレスープ

2007/3/30

あなたが吉野やに行ったとする。食事を済ませ勘定書を見たらべらぼうに高い。内訳を聞くと、フカヒレスープを食べたと書かれている。そんなものは食べてないし、そもそも店に置いていないのは明らかだ。そこでじゃあフカヒレスープなんて置いているかどうか見せてみろと店に要求すると、それを見せる必要もないし、ルールに従って請求しているだけだという。

このロジック(?)で自らの権力を守ろうとするのが松岡という大臣だ。水道代、電気代がかからないところでも、水道代と電気代を請求した。それも5年間で数千万円という信じがたい額だ。しかしこの大臣が言うには、法律上求められた処理、届け出をしている。よって問題ないという。

これはあくどい論理のすり替えだろう。法律に従って経費を請求し、公開した。適切なのは届け出をしたという部分だけで、これだけのことなんだよね。で、その経費がでたらめであれば当然問題とされる。基本的にカラ出張とか、そういうのと同じ話だと思うのだが、この人が訴追されないのはなぜなのだろうか。

美しい国を作るために、国民に妙な道徳を押しつけようとしている総理大臣もこの大臣をかばう。


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古地図

2007/3/22

Web上をいろいろとさまよっていたら古地図サイトというのを見つけた。こいつはめちゃめちゃに楽しい。自分が住んでいるところ、お気に入りのところが江戸時代、明治時代にはどうなっていたかがバッチリ分かる(ただ東京の区内に限られると思うけど)。

たとえば青学は今の敷地そのものが伊予西条藩(三万石)松平左京大夫頼学という方の土地だったことが分かる。また自分の家の前のおかしな感じで曲がっている道は実は江戸時代のとある殿様の住んでいたところの外れにある馬小屋(?)のようなものを避ける形で作られたということが分かった。非常に狭い道なのだが、明治時代にはもうちゃんと存在していた。驚き。またオレがよく飲みに行く某所は「御先手同心」という火付け盗賊改、なんというか特別警察のような人たちの共同住宅があった地域のようだ。

なんでこんな詳しいことまで分かるかというと、現代の地図で自分の探したいところをポイントして、そこから「江戸」、「明治」とあるタブをクリックすると、そのポイントにおける各時代の地図が出てくるからなんですねぇ。はまります。意味が分からない言葉が多いのでGoogleで検索します、勉強になります。とてもよろしい。


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フーコーの言葉

2007/2/7

ネットをいろいろ見ていたら、とんでもなくいい言葉を見つけた。これは放送大学千葉学習センター所長の藤原康晴先生が新入生への言葉として、同じ状況の時にフーコーが語ったことを引用したものだ。URLだけでもいいのだが、万が一このページがなくなるとまずいので、フーコーの部分だけ以下にコピーしておく。

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マイクロソフトカップ

2007/2/6

11日秩父宮で行われたラグビーマイクロソフトカップ決勝を見に行った。3連覇を狙う東芝と、復帰した清宮監督の率いるサントリーという大変に魅力的な組み合わせだ。ご存じのように東芝がロスタイムでのモールから、バツベイの逆転トライで14-13で勝利した。かなり劇的だ。

確かに点差は1点だが、試合はやはり東芝だったように思う。東芝は2トライを挙げたが、1つは相手バックスディフェンスを連続攻撃で崩し、最後は個人技によるきれいなトライ、もう1つはモールからのフォワードの技術と力のトライ。組織力と個人技のみごとな統合(?)。一方サントリーはパスインターセプトと、PKの13点。総合力ではやはり東芝だったように思う。

しかしサントリーも昨年から見れば恐ろしいほど強くなっており、全日本が楽しみだ。やはり来週、再来週と秩父宮に行くしかないな。ところで秩父宮は楽しい。国立よりもずっと選手を身近に感じることが出来る。今回は特に前から4列目で見たので、選手たちのすごさを実感できた、とにかくでかい、ごっつい、速い。国立はやはり遠すぎて、こういう感覚を持てない。

そうそうあと秩父宮はその日2万3千人の入りで、完璧満員の状態だった。大学ラグビーが込むのは承知なのだが、社会人がこんなに込むとは思っていなかった。東芝の富岡キャプテンも「こんなに多くのお客さんの中でやったのははじめてです」と言っていた。


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健康は病気を招く

2007/1/10

昔、「健康のためなら死んでもいい」というコマーシャルがあり、大変に笑えたのだが、健康に気をつけると言うことは非常に危険な側面を持っていることに気がついた。

高血圧気味だとしよう。食事、運動によって血中コレステロールを下げる努力をすると、長生きする。長生きすると別の病気にかかる危険性が高まる。三大成人病は心臓疾患、ガン、脳卒中だが、これらはいずれも年齢を経るに従って罹患率が急激に高まる。

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ラムズフェルドの戦争

2007/1/9

ラムズフェルド国防長官といえば、ブッシュ政権を支えるネオコンの親玉として有名だろう。イラクに対する侵略を提言しまとめたのは、この人を中心とするブッシュの取り巻きだというのが一般の理解だと思う。

で、こうした動きというのは当然制服組の意向を代弁したものだとばかり思っていた。ところが、先日NHK-BSで再放送された「ラムズフェルドの戦争」という番組を見て、実際は全く異なることが起きていたということが分かった。

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タウンミーティングという猿芝居

2006/11/16

タウンミーティングと称するもので、国民の意見をじかに聞こうとする、これは大事な試みだ。しかし、政府案に従うような質問を事前に作り、これを命令しやすい人間に渡して質問させ、挙句の果てに金まで払うというのは、何のことでしょうかね。

さらに「なんらおかしなことではない」と強弁する官房長官、こういう人間はどういう精神構造をしているのだろうかね。こういうのをやっちゃいけないのは、反対のことを対立政党が行ったときのことを考えればすぐにわかると思うのだけど。愚か過ぎる。


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当たり前だけどね、いつでも同じだ

2006/10/18

北朝鮮の核実験、「国を守るため」だそうだ。ブッシュも「テロリストから国を守るため」に何千キロも離れた国を侵略しにいって、自国民何千人も犬死にさせている。日本も自存自営のためと言って昔戦争し、300万人の日本人を無駄死にさせた。狂気が支配する国家も、全世界を自国民のための草刈り場にしようとする国家も、幼稚な国家主義と一部軍人の功名心に支配された国も、みんな「自らの国を守る」ために戦争をしているわけだ。いろんな人が言っているけど、いつになっても変わらないなと思った次第。

昨日から朝日新聞で「歴史認識」というおもしろい記事が夕刊に載っている。目から鱗だったのは、

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心理学化による誤った原因帰属

2006/9/13

9月13日の朝日新聞夕刊に、パレスチナ問題の専門家、栗田禎子さん(千葉大)のインタビュー記事が載っていた。この方によると、パレスチナ問題は第一次世界大戦以降の政治、経済、歴史の観点から捉えるべきであり、宗教対立という視点を持ち込むべきではないという。簡単に言うと、この紛争を宗教などの内面に根ざすものと捉えるのではなく、イギリスの三枚舌外交(Wikipediaによる)に基づく、紛争と捉えるべきだという話だ。

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spamフィルタとしてのgmail

2006/9/7

知り合いの人が複数gmail(google)をスパムフィルタとして使っているという話を聞いた。ということで、早速そうやってみた。とにかく劇的に減った。今日でちょうど一週間経ったのだが、総数約820件のうち740件程度がスパムだった。もっと多いような気がしたけど、この程度だったんですね。

その代わりといっては何だけど、トラックバックスパムがものすごい。quasi-spamfilterを使っている。これでコメントの方はほぼ0になっているのだが、トラックバックの方はなぜかうまく働いていないようだ。消去作業をやっているうちにまた来る。スパムが来たサイトの記録があるのだが、これが300を優に超えた。公開しようかな。まあ意味ないね。


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放送大学の収録

2006/9/1

放送大学の講義を2002年からやっており,今年で終わるはずだったのだが,事情により,来年から4年かまたやることになった.ということで,幕張にあるメディア教育開発センターで収録の準備,教科書の執筆などをしていました.

収録,原稿締め切りともに8月末と言うことになってしまい,認知科学会から帰ったあとは,正直放送大学のためだけと言っても過言ではないほどの生活をしてきた(ここに書いたような逃避はさんざんしたのだが).

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伝統と創造の会

2006/8/26

今朝新聞を読んでいたら、自民党の1年生議員(小泉チルドレンと呼ばれる)80名の半数近くが、表題の会に参加しているという。で、この会は自民党で伝統とか言うわけだから、まあ想像できるけど、非常に一面的な見方と、卑怯なフレーミングで、とんでもない思想を広めようとしている。

この会の会長の稲田という議員は、首相の靖国神社参拝を批判する勢力に対して、「忘恩の徒」というレッテルを貼り、道徳、教育を語る資格なしと断罪する。あきれ果てる。

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オトナサイズ展および今日の不運

2006/8/10

オトナサイズ2006という催し物が西武デパートでやっているので見に行った。企画は子どもの視点でオトナの世界を見るというものだ。幼稚園児の身長の100cm、オトナの女性は160cmということで、子どもの見る世界はオトナの見る世界の1.6倍大きくなる。ということで普通の家具を1.6倍のものにしてみようということらしい。

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英語の教員採用

2006/5/29

今日,ある人たちと話していたら,英語の教員の採用に関しては,何はなくとも発音という話を聞いた.それも米国人,英国人のように発音することがだいじであるということらしい.これの情報源は,採用人事に深く関わるひと数名のお話を聞いた人だ.

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英語にするとどうなるのか

2006/5/9

5月7日(正確には8日)の深夜日本テレビで「デートDV」に関するドキュメンタリーを放送していた。デートDVの説明の必要はないかも知れないが、婚姻関係にない男女間の暴力のことを指す。よってたいがい加害者は男で、被害者は女になる。あまりのひどさに唖然としてしまった。

で、いいたいことはそれではなく、表現が英語acronymになっていることだ。テレビで見たのは、完全な暴行傷害なのだが、これをDVといってしまうと、なんか中和されたというか、やっていることの悲惨さが伝わらないような気がする。知り合いの意見ではそんなことはないという。どうなのだろうか。


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デュオコンサート、お茶の水

2006/4/22

バイオリニストである繁桝先生の奥様のコンサートに出かけてきた。モーツァルト、ストラビンスキー、ショーソン、R.シュトラウスという、というなかなかおもしろい組み合わせだった。ショーソンは名前は知っていたが曲を聴いたことがなかったので楽しみにしていたが、へー、いいなぁという印象。最後のR.シュトラウスのバイオリンソナタもはじめて聞いたがとてもよかった。

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波多野先生を偲ぶ会

2006/4/1

31日に慶應で波多野先生を偲ぶ内輪の会があった。声をかけてもらったので、参加してきた。偲ぶ会といってもいわゆるお通夜みたいなものではなく、coglunchという慶應でやっている定例研究会の特別バージョンのようなもので、今回は波多野先生の研究、指導と関わりを持たせつつ、自分の研究発表をするというすてきな会だった。

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ファッションと動き

2006/3/23

ジュンコ・コシノのAsia Exoticism and Lapincoutureというタイトルのファッションショウに行ってきた。これはそもそも北京で行われたものらしいのだが、今回は小学生から高校生までの子どもを無料で招待し、ファッションの先端に触れてもらうという趣旨で神宮外苑の特設テントで行われた。

何でそう言うものに行けたかというと、卒業生にコシノ・ジュンコに勤めている人がいるおかげです。彼女が「娘さんと一緒にどうぞ」ということで、招待券を送ってくれて、というわけです。

こういうのはもちろんはじめてなので、いろいろとびっくりすることがあった。詳しい人たちから見れば当たり前のことなのだろうが、いちおう書いておく。

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ムハンマドの風刺画

2006/2/17

ムハンマドの風刺画をヨーロッパメディアが取り上げたことにより、大変な混乱が生じている。こうした中でヒシャム・バドル駐日エジプト大使は朝日新聞の「私の視点」に、政治と宗教の関係について重要な主張を載せている。

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高松の生活保護行政

2006/2/9

今日、新聞を見ていたら、高松市が日本テレビに抗議したという記事があった。ことの発端は、日本テレビが日曜深夜に放送しているドミュメンタリー番組で、高松市が生活保護申請者に対してあまりにひどい仕打ちをしていることを報道したことある。

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新しい題材

2005/12/12

Tパズルも順調に潜在処理との関連で進んでいる。ただ、これ以外の話題をなんとか展開しなければならない。

1つは、長田さんとやっている学習科学系の研究だ。これは長田さんの努力と、三宅なほみさんの協力を得て、かなりおもしろい展開になってきている。俺個人の問題としても、授業改善というか、FDというか、そういう話につながるわけで、やってみるとおもしろい。特にインタラクション・デザインという発想をこれから取り込んでいくことが大事なような気がしてきているっていうか、それが大事なんだよ。

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写真美術館

2005/8/11

東京都立写真美術館というのがある。家から歩いてすぐなので、時々寄る(個人的には、撮るのも、見るのも完全など素人だけど)。今「写真はものの見方をどのように変えてきたか」というおもしろい企画を10周年記念としてやっている。4部構成で第一部が黎明期、写真がどのようにして生まれ、用いられるようになってきたのかを取り上げ、第二部がその美術的な展開というものだ。7月のたまたま空いていた日にこの第二部にいってきた。

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シュリンク「朗読者」を読んでみる

2005/8/10

久しぶりに小説を読んだ。決定と運命の問題、歴史と個人の問題などいろいろと考えさせられる。私的-公的、逃走-拘束、人生-歴史、声-文字、生殖-死、若さ-老い、などさまざまな対比と循環の中で語られるのは、歴史的に見ればあまりにも些細な、しかし当の本人にとっては重大な事柄が、多重の極性を持つ世界の中のある状況と絡み合うことにより、複雑に変化し、歴史の重大な側面を形成するとともに、本人そしてまわりをある運命に導くということだ。


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